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「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正


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金融庁は、2017年2月14日、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(以下、「本改正」という)を公表しました。本改正により、これまで決算短信の記載事項とされていた「経営方針」について、有価証券報告書において開示されることとなりました。


本改正は、昨年4月に公表された「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」において、決算短信、事業報告等、有価証券報告書の開示内容の整理・共通化に向けた提言がなされたことに対する対応の一環として行われたものです。


【改正の概要】


  1. 企業内容等の開示に関する内閣府令
  2. 決算短信の記載事項である「経営方針」について、有価証券報告書の記載内容に加えることとなりました。
    • 「事業の状況」における「対処すべき課題」を「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に変更する。
    • 「記載上の注意」において、経営方針・経営戦略等の内容を記載すること、また経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等がある場合には、その内容について記載することを追加する。
    なお、これに関連して、2017年2月10日、東京証券取引所より「決算短信・四半期決算短信の様式に関する自由度の向上について」および「決算短信・四半期決算短信作成要領等」の改定が公表されています。

  3. 特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令
  4. 昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画を踏まえ、国内募集と並行して海外募集が行われる場合に、海外募集に係る臨時報告書に記載すべき情報が国内募集に係る有価証券届出書に全て記載されているときには、当該臨時報告書の提出を不要とする改正が行われています。


【適用時期】


本改正は、2017年2月14日付で公布・施行されます。なお、上記改正事項のうち有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加する部分については2017年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書および同事業年度を最近事業年度とする有価証券届出書から適用されます。



以上





関連リンク:
・金融庁「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」を公表-制度開示の簡素化・共通化を提言-
・金融庁「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案を公表-「経営方針」は有報へ-


外部リンク:
・金融庁 「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について
・JPX パブリックコメント「決算短信・四半期決算短信の様式に関する自由度の向上について」
・JPX 決算短信作成要領・四半期決算短信作成要領


(リンク更新日:3月3日)

・JICPA:「株式会社東京証券取引所の決算短信・四半期決算短信の記載事項の見直しについて(決算短信・四半期決算短信に監査及び四半期レビューが不要であることの明確化)」の公表のお知らせ