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IASB、IFRS実務記述書第1号「経営者による説明」の改訂に向けた公開草案を公表

プライムジャパン・コンサルティング
会計情報リサーチ

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国際会計基準審議会(IASB)は、2021年5月27日、IFRS実務記述書第1号「経営者による説明」の改訂に係る公開草案(以下、「本公開草案」という)を公表しました。

 

  • 「経営者による説明」(Management Commentary)は、財務諸表を補完する記述的報告書であり、「経営者による財務・経営成績の分析(MD&A)」などと呼ばれている。

 

本公開草案では、投資家が企業の将来的な見通しを評価するために必要な情報、すなわち企業の無形の資源およびステークホルダーとの関係、企業に影響を与えるサステナビリティ事項に関する情報を提供するための新たなフレームワークを導入することが提案されています。

 

当該フレームワークでは、「経営者による説明」を構成する情報として、6つの領域(①ビジネスモデル、②戦略、③リソースおよび関係、④リスク、⑤外部環境、⑥財務業績および財政状態)に関する開示目的が示されています。これにより、企業の財務業績や財政状態に対する投資家の理解を深められるとともに、企業の長期にわたる価値創造や将来キャッシュフローを生み出す能力に影響を与える要因についての洞察を与えるであろう、とされています。

 

現行の実務記述書は、企業に適用が強制されているものではなく、本公開草案においてもそのことに変更はない旨、提案されています。この点、「経営者による説明」を企業に義務付けるべきか否かは、主に各国法域において検討・決定すべきものであると考えられていますが、新たなフレームワーク案を導入した「経営者による説明」の開示を規制当局から求められたり、各企業が主体的に適用したりする可能性はあります。

 

詳細は、IASBウェブサイトをご覧ください。

 

コメント期限:2021年11月23日

 

 

以上

 

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