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ASBJ、「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等の公表

プライムジャパン・コンサルティング
会計情報リサーチ

2017/03/30

企業会計基準委員会(ASBJ)は、2017年3月29日、以下の実務対応報告(以下、「本実務対応報告」という)を公表しました。


  • 改正実務対応報告第18号
  • 「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」

  • 改正実務対応報告第24号
  • 「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」

改正前の実務対応報告第18号および実務対応報告第24号では、親会社が日本基準に準拠した連結財務諸表を作成している場合に、在外子会社または在外関連会社の財務諸表が国際財務報告基準(IFRS)または米国会計基準に準拠して作成されている場合には、原則的な取扱いとは別に、一定の修正を行うことを前提にそれらを連結決算手続上利用することができるものとされていましたが、国内子会社および国内関連会社については特段の取扱いが定められていませんでした。


本実務対応報告は、国内子会社または国内関連会社(以下、「国内子会社等」という)が指定国際会計基準※1または修正国際基準※2(以下、「指定国際会計基準等」という)を適用している場合の連結財務諸表作成における国内子会社等の取扱いを明確化するものです(注)


※1 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条に規定する指定国際会計基準※2 「国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準」


【改正前の実務対応報告第18号の概要】

原則的な取扱い
連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない(連結財務諸表に関する会計基準第17項)。

当面の取扱い
在外子会社の財務諸表が、国際財務報告基準または米国会計基準に準拠して作成されている場合には、当面の間、それらを連結決算手続上利用することができるものとする。ただし、その場合であっても、次に示す項目については、当該修正額に重要性が乏しい場合を除き、連結決算手続上、当期純利益が適切に計上されるよう当該在外子会社の会計処理を修正しなければならない。

① のれんの償却
② 退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理
③ 研究開発費の支出時費用処理
④ 投資不動産の時価評価及び固定資産の再評価


【改正内容】


  • 国内子会社等が指定国際会計基準等を適用している場合の連結財務諸表作成における取扱い

  • 指定国際会計基準等に準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している国内子会社等について、本実務対応報告の対象範囲に含めることとされています。

【適用時期】


適用時期は、2017年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用されます。ただし、本実務対応報告の公表日以後の早期適用も認められています。


なお、本実務対応報告の適用初年度の前から国内子会社等が指定国際会計基準等に準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合において、当該適用初年度に本実務対応報告を適用するときは、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取扱うこととされています。



以上


(注) ASBJでは、2006年の実務対応報告第18号公表後、新規に公表または改正されたIFRSおよび米国会計基準を対象に、修正項目として追加する項目の有無の検討を行っていますが、今回の改正の対象とはされていません。これまでの審議の過程で、修正項目として検討されている以下の項目については、今後、速やかに対応を図る予定とされています。

  • IFRS第9号「金融商品」における、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資の公正価値の変動に関するノンリサイクリング処理
  • 米国会計基準会計基準更新書第206-01号「金融商品-総論(サブトピック825-10):金融資産及び金融負債に関する認識及び測定」における株式の公正価値測定による差額を当期純利益に計上する処理





関連リンク:
・ASBJ 実務対応報告公開草案第49号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」等の公表


外部リンク:
・ASBJ 改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等の公表